日本歯科大学新潟生命歯学部 医の博物館

展示品ギャラリー

ピエール・フォシャール『外科歯科医、もしくは歯の概論』第2版、1746年

ピエール・フォシャール『外科歯科医、もしくは歯の概論』第2版、1746年

1728年に『外科歯科医』の初版を出版した近代歯科医学の祖Pierre Fauchardは、18年後の1746年に同書第2版を刊行した。

第2版の序文では、初版以降の貴重な症例と新しい研究成果を増補したと記し、髄腔穿孔法の術式と歯周病に関する解説を追加した。

歯周病について記述した初めての歯科医学書であり、のちに歯周疾患はフォシャール病と呼ばれるようになった。
なお、この第2版をもとに『歯科外科医』フランス語原本の復刻版が1961年に出版された。

フォシャールの著書は1946年にイギリスのLilian Lindsay女史による英訳本"The Surgeon Dentist"、1984年には髙山直秀氏による和訳本『フォシャール歯科外科医』が刊行されたが、両訳書とも1746年の第2版を底本としている。