日本歯科大学新潟生命歯学部 医の博物館

展示品ギャラリー

ピエール・フォシャール『外科歯科医、もしくは歯の概論』初版 1728年

ピエール・フォシャール『外科歯科医、もしくは歯の概論』初版 1728年

ピエール・フォシャール(Pierre Fauchard,1678-1761)は、フランスのブルターニュ地方に生れた。
医術修学のため海軍の外科見習生となり、その後に西仏のアンジェで開業。
1718年、40歳のときパリの中心街に診療所を構え、数少ない口腔領域の専門医として名実ともに首都の花形医となる。

1728年、世界最初の歯科医学書『外科歯科医、もしくは歯の概論』(Le Chirurgien Dentiste,ou Tratite' des Dents)を出版した。
新書版より少し小型の16.5×9.5センチ版2巻、通巻で912ページ。
内容は第1巻が37章、第2巻は24章、計61章で構成され第一部と第二部に大別できる。
第一部は、歯の構造や機能などを概説したあと、歯と口腔に生ずる疾患の治療法と予防法を解説した。第二部では各種の手術法、著者自身が考案・開発した歯科器械・器具とその使用法について詳述している。