展示品ギャラリー
体温計
人間の体温測定は古くから行われていた。
温度計を最初に医療に用いたのはイタリアのサントリオ・サントリオで、1612年のことと言われている。
医療の現場で体温計が日常的に使用されるようになったのは聴診器よりも遅く、ドイツのカール・ヴュンドリッヒが『病気と体温の関係』を出版した1868年以降である。
ライプチヒ大学の内科学教授を務めていたヴュンドリッヒは、病気を生理学的な乱れと考えて科学的な治療を志した。
写真は1870年代のイギリスの検温器で、ガラス筒に華氏(F)単位で80~110度(摂氏換算26.7~43.3℃)の目盛りが刻まれている。
日本初のガラス製水銀体温計は,1883年(明治16)に柏木幸助が製作して販売した。