日本歯科大学新潟生命歯学部 医の博物館

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神農像

神農像

神農は伏羲、黄帝とともに、古代中国の伝説上の帝王の一人。
民に初めて農耕を教え,農業を興したことから,神農(Shen Neng)と崇められる。

伝説によれば、神農の体は脳と四肢を除き透明で、内臓が外からはっきりと見えたという。山野を駆け巡って百草をなめて毒か薬かを調べ、毒があれば内臓が黒くなるのでで毒の有無および影響を与える部位を見極めたという話も伝わる。

草をなめたり霊芝(レイシ:延命の霊薬として重用されている)を手にした姿で神農は描かれる。その容貌も怪異で、牛のように頭には角があり、木の葉の衣を纏っている。
わが国でも医薬の神として全国的に広く信仰され、江戸時代の医家は神農像を祀りつつ、治療を行うことが多かった。

写真は嘉永年間 (1850年頃)越後の医家に祀られていた陶器製の神農像である。